家族の絆

 

桜の季節が過ぎ、青葉が力強く茂って来る季節がもうすぐですね。

前回の日記でも記したように年度末・年度初めは、別れや出会いの時期です。
下記に書くのは、そんな時期の話なんです。

昨年の秋に老齢の御婦人から、
『孫達の卒業・新入学・新社会人を、
 自分でこさえたお花で祝ってあげたいんです。」
との申し出が在りました。
詳しく話をうかがってみると、お孫さんが4人。
その4人が下記の通り卒業・入学・入社との事です。

長女:大学を卒業し就職、
次女:専門学校を卒業し就職、
三女:高校を卒業し大学へ進学、
長男:中学を卒業し高校入学。

と、この春に4人共に人生の節目を迎えるそうです。
個人的な感想を麗婦人に
「どっひゃぁ~! 4人同時に卒業とは、御両親が大変ですねぇ~。」
そう述べたところ
両親は長男が幼い頃に離婚し、その後
麗夫人の娘である母親は交通事故で帰らぬ人と成ってしまったそうです
それからは麗婦人が保険金と賠償金でお孫さん達を育てているそうです。
「どっひゃぁ~!」
とてもふざけた言葉を言ってしまった事を心から謝罪いたしましたところ、
麗婦人は優しいほほ笑みで許して下さいました
(穴が在ったら入りたい……。)

さて、フラワーパラミシアのフラワー教室は最低三名様からなんですが、
麗婦人の努力されてきた事と私の心が震えたので
快く指導を御引き受けいたしました。

季節は廻り 今年の春。
麗婦人は、見事アレンジメントを習得し、3月○○日に
【自分でこさえた花】
を5つ製作し、お孫さん達に手渡しなさったそうです。
しかもお孫さん達の性格などをちゃんと考慮し、
それぞれに別々のアレンジメントで製作なさりました。
お孫さん達は大変喜び、感謝なさっていたそうです。
そんな祖母と孫のステキな関係に、
ちょっとでも御役に立てたならば私も本当に嬉しいです

でも 4人のお孫さんに『5つのお花』???

実は この『3月○○日』は麗婦人の娘さん
つまりお孫さん達の母親の命日でもあり その娘さんの分だそうです。
それを聞き
「お嬢さんも一緒に子供達の成長を喜んでいらっしゃるでしょうね。」
と声を掛けておいとましてまいりました。

温かい春の風のような、人の優しさに触れた桜の頃の出来事です。

【後日談】
今、私のサロンには上記の姉弟が生徒として通っております。
今度は、自分達で製作したお花を祖母にプレゼントしたいとの事で!

人の心を理解出来る善い人物へと、育て上げましたね! (^_-)-☆

 

【注意】
上記の内容は、件(くだん)の麗婦人から掲載の許可を頂いております。